何度も周回してしまった『カラオケ行こ!』感想

原作者:和山やま

初めて当ブログにお越しになった方はまず「はじ」をご一読いただきますようお願い致します。

目次

作品情報

放送時期2025年7月~話数全4話/1クール
ジャンルコメディアニメ制作会社動画工房
監督中⾕亜沙美原作カラオケ行こ!
OPHOWLEDなし
キャスト岡聡実:堀江瞬
成田狂児:小野大輔
和田:徳留慎乃佑
組長:浦山迅
宇宙人:上田燿司
ヤマハの兄貴:木内秀信
小指:喜山茂雄
パンチパーマ:野津山幸宏
坊主頭:西凜太朗
キティちゃん恐怖症:矢野正明
木村先生:橘あんり
キーワード

友情 カラオケ ブロマンス ヤクザ コメディ

あらすじ

合唱部の部長・岡 聡実は、
突如現れたヤクザ・成田狂児から声をかけられる――「カラオケ行こ!」。
彼の組では恒例のカラオケ大会があり、
そこで歌ヘタ王になると組長に微妙な刺青を入れられる掟があった。
狂児に歌唱指導を頼まれ、仕方なく練習に付き合わされる聡実 。
カラオケで繋がった二人の奇妙な関係の行方は……⁉
カラオケ行こ!アニメ公式サイトより

原作情報

2019年8月のコミティアで販売してオリジナル同人誌として販売されたのが始まり。そのから再販を数回するも入手困難なほどの話題作になり、2020年9月に描きおろしも加えて単行本として出版されました。

おすすめ度 

  • 要所要所でクスリと笑える独特なテンポのコメディ
  • ブロマンスが好きな人におすすめ
  • 短い作品で気軽に見たい人におすすめ

感想(ネタバレあり)

漫画原作で実写映画化もされた作品。映画化した頃から気にはなっていたが、アニメ化が決まっていたので映画は見送っていた。アニメを見る時もそこまで期待していたわけではなかった。
ところが、見始めるとストーリーの突飛さとテンポの良いやり取りに一気に引き込まれた。気付けば毎週の放送を楽しみにするようになっていた。
全4話+アニメオリジナル1話という構成なので、一般的な1クールアニメと比べるとかなり短い。少し興味がある程度でも気軽に見られる長さだと思う。

この作品で特に良かったのは聡実くんと狂児の関係性だった。
中学生とヤクザ。
文字だけ見ると「そんなことある?」と思う組み合わせなのだが、不思議と違和感がない。
二人が頻繁に会っているわけではなく、週に一度程度。それでも共通して取り組んでいる「歌」を通して少しずつ距離が縮まっていく。
だからこそ関係性の変化にも納得感があった。
聡実くんも良かった。思春期らしい不器用さや感情の揺れ動きがありながらも真面目でしっかりしていて、とにかくかわいい。一方の狂児も、聡実くんの言動を頭ごなしに否定せず自然に受け止める。その距離感が心地良かった。
驚いたのは狂児がチンピラを殴るシーン。普段の飄々とした雰囲気とのギャップもあり、「やっぱりヤクザなんだな」と改めて感じた場面だった。逆に笑ったのはヤクザたちのカラオケシーン。特に狂児の歌の下手さは印象に残っている。
この作品はカラオケがテーマなので、アニメ化によってより魅力が伝わったように感じた。漫画では想像するしかなかった歌声や空気感を実際に聞けるのは大きい。声優さんたちの演技も良かった。
歌唱シーンはもちろん、大阪が舞台ということもあり関西弁のやり取りも自然に聞こえた。私は関東圏なので違和感はなかったが、関西の人がどう感じたのか少し気になるところでもある。
そして一番印象に残ったのは、やはり最後の聡実くんの『紅』だった。感動して泣いたというより、「なんだかんだ大事に思っていたんだな」と感じたシーンだった。最初は迷惑な存在だったはずなのに、いつの間にか聡実くんの中で特別な存在になっていたことが伝わってくる。正直、あれは狂児にかなり効いたと思う。これをくらったらたまったものではない。
だからこそ、その後の空港での再会にも納得してしまった。
そしてあの空港のシーン。
あれは本当にブロマンスの範囲に収まっているのだろうか。少なくとも私は「一歩はみ出していない?」と思った。そのままどんどん進んでしまって良いんだよ? 続きをください。そう思わせる終わり方だった。
気になった点を挙げるならアニメオリジナルの第5話だろうか。狂児の出所後や刺青を入れる場面、狂児視点の再会シーンなどが描かれていたが、原作にはない内容である。内容自体は興味深かったものの、作者公認の後日談なのかどうか分からないため少し戸惑った。アニメスタッフによる補完として見ることはできるが、個人的にはIFストーリーや二次創作のような印象も受けた。なくても良かった気はするが、作品全体の評価を下げるほどではない。
ちなみに5話目の前に「夢中さ、きみに。」という同じ作者さんの別作品が5話分挟まってからだったと思う…(記憶があいまい)ので待ちきれずに原作と続編を購入してしまった。
しばらくこの沼にいることになりそうである。
ブロマンスが好きな人にはぜひおすすめしたい作品だった。もちろんブロマンス要素だけでなく、シュールな会話や独特の空気感もこの作品の魅力だと思う。何の気なしに見始めたはずが、見終わる頃には続きが気になって仕方なかった。しばらくはこの沼を楽しもうと思う。

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